富山工業高校建築工学科の3年生7人は、富山市太田南町にある国指定重要文化財「浮田家」の模型を製作した。ヒノキの角棒約400本を組み合わせ、50分の1サイズで緻密に再現。22日に浮田家で披露する。

 浮田家は、立山・黒部一帯の山林保護などを担った加賀藩の奥山廻役(まわりやく)が居住した。役所を兼ねた「役宅」としての構造が特徴で、主屋と表門、土蔵が重要文化財となっている。

 建築工学科では2022年度から課題研究として歴史的建築物の模型を製作している。24年度の3年生は昨年5月末に市教育委員会から図面の提供を受けて取り組みを開始した。

 現地での調査を踏まえて詳細な寸法などを把握、図面を改良して作業を進めた。今年1月、主屋と表門部分の模型(縦約75センチ、横約55センチ)を完成させた。

 リーダーの佐野彬洋(あきひろ)さんは「台所部分の大きい2本の梁(はり)や、屋根を支える垂直部材の小屋束(こやづか)が使われていない構造も再現しているので見てほしい」と話した。

 模型は披露後、浮田家で3月23日まで展示する。