富山県立山町の第三セクターで、グリーンパーク吉峰の温泉部門を担っている「株式会社たてやま」は4日、臨時株主総会を開き、ジェック経営コンサルタント(富山市湊入船町)に、事業と全株式を譲渡することを決めた。設備の大規模修繕に伴い長期の休業が必要となるなど厳しい経営が続くことから、民間のノウハウを活用して再生を図る。

 「たてやま」はグリーンパーク吉峰の中核施設となっている「ゆ~ランド」「よしみねハイツ」の指定管理者。ただ、施設が老朽化しており2024年度に温泉施設の設備で大規模修繕が始まり、26年1月からは3カ月の長期休業を控える。23年度決算は赤字で、24年度も赤字が見込まれるという。

 ジェックはサービスエリアや道の駅、立山黒部アルペンルートの弥陀ケ原ホテルなどを運営し、株式会社たてやまへのコンサルティング業務として経営の助言などを行っている。株式譲渡後も現社員らの雇用は維持し、施設は町が保有する。

 町などによると、同社の全5千株のうち、町が3550株、残りは企業や団体が保有している。譲渡価格は1株1万円とする。契約予定日は3月初旬で、引き渡し予定日は4月1日。