帝国データバンク富山支店の2024年調査によると、後継者不在の富山県内企業は前年比1・2ポイント減の58・2%だった。4年連続の減少となったが、全国では12番目に高かった。60%を下回るのは2年連続。同支店は「事業承継の重要性が広く浸透したことが、後継者不在率の改善に影響した」としている。
調査は県内の全業種2634社を対象に行った。
経営者の年代別では、30代の不在率が95・2%(2・5ポイント増)、50代が71・8%(3・7ポイント増)と上昇。80代は24・7%(5・3ポイント減)と減少幅が最も大きかった。業種別では、小売が64・6%(2・2ポイント増)と上昇し、サービス、運輸・通信など5業種で低下した。最も高かったのは建設の67・4%で、最低は製造の50・9%。
事業承継の動向もまとめ、経営者が交代した企業のうち「同族承継」が42・0%(2・6ポイント増)で最多を占め、役員・社員の「内部昇格」が30・4%(3・3ポイント増)。4年連続で上昇していた「M&Aほか」が20・4%に下落した。
後継者不在率は全国平均が52・1%。1位は秋田県の72・3%で、三重県の34・1%が最も低かった。