バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)富山グラウジーズは12日、富山市総合体育館で宇都宮に51-80で敗れ、開幕14連敗を喫した。14連敗はリーグ参入以降でクラブワーストタイとなる。順位は中地区8チーム中最下位のままで、リーグ24チームのうち今季未勝利は富山のみ。

 富山は相手の堅守に苦しみ連日の完敗となった。喜志永、エドゥ、チョル、上田、ヘソンが先発。立ち上がりに宇都がレイアップシュートを沈めるなどして5点をリードしたが、次第に連係が乱れ、ターンオーバーから流れを失った。第2クオーター(Q)はわずか8得点と拙攻が目立った。

 後半は相手守備の激しさが増し、パスミスなどから失点。第3Qには3点シュートを立て続けに決められ、連続12失点を喫するなど一気に差を広げられた。ターンオーバーは相手より六つ多い20を記録。3点シュート成功率は相手の35・9%に対し16・7%と精度を欠いた。

 観客数は4813人で、2026年に発足する新たなトップカテゴリー「新B1」参入へ向け目標とする4千人は上回ったが、勝利は遠かった。

 東アジアの王座を決める東アジアスーパーリーグ(EASL)が15日から行われるため、B1のリーグ戦は30日まで休止となる。富山の次戦は12月2日で、敵地で京都と戦う。

グラウジーズ、攻守で歯が立たず

 富山は東地区2位の宇都宮に攻守で歯が立たず、クラブワーストタイの14連敗。試合終了のブザーが鳴ると、選手はぼうぜんとした表情でコート上に立ち尽くした。

 問題は山積みだ。この日も攻撃時にミスを連発し、ターンオーバーからの失点は24に上った。3点シュートの成功率は16・7%と低迷。開幕以降、攻撃でリズムをつかめず、後手に回る展開に陥った際の処方箋が見つからない。高岡大輔ヘッドコーチは「攻撃がうまくいかないことが守備にも波及し、悪循環を生んでいる」とみる。

 昨季途中で加入し、エースとなったヘソンの不調も誤算だ。得点力のあるブバやガドソンが欠場しているため、相手のマークが集中し、この日もフィールドゴール成功率は23・1%と苦しんだ。パスを供給するPGの宇都は「ヘソンがマークされるからこそ、周囲の選手がそれを利用する動きをしないといけない」と課題を挙げる。

 宇都は2016-17シーズンに14連敗を経験している。「チームとして勝利へのハングリーさが足りない。全員が勝つためにできる役割を全うすることが重要だ」と言う。チームは約3週間の休止期間でどう立て直すのか。次の京都戦で真価が問われる。

富山 51 - 80 宇都宮
(1Q) 15 - 23
(2Q)  8 -  6
(3Q) 12 - 27
(4Q) 16 - 24
▽観衆 4813人