とやま文芸散歩
万歩計猛暑に感謝して休む　岡本輝夫

2025.08.14

とやま文芸散歩
足音が壁をへだてて聞こえ来る自信に満ちたあの足音が　菊野恒明

2025.08.13

とやま文芸散歩
ひとり生き千人が死ぬ遠花火　高橋修宏

2025.08.07

とやま文芸散歩
パパイヤをちちうりの木と呼びしかな兵士のてがみ南島の遺書　辺見じゅん

2025.08.06

とやま文芸散歩
少年の隠しポケット雲の峰　吉田憲子

2025.07.31

とやま文芸散歩
夏祭り初めてかつぐお神こしの肩の重みにのこる思い出　ガルシカ・ティムール

2025.07.30

とやま文芸散歩
万歳寝手から転がる蝉の殻　宮西昌子

2025.07.26

とやま文芸散歩
いい人をやめて自分の色で生き　桑山早苗

2025.07.24

とやま文芸散歩
餌やりの顔を知つてゐる金魚かな　志摩一美

2025.07.23

とやま文芸散歩
愛されてみてもいいかなグッピーにかるく触れられる水草として　揺川たまき

2025.07.16

とやま文芸散歩
滝音に呑まれスケッチままならず　平井弘美

2025.07.10

とやま文芸散歩
カメムシがうちの畑でバイキング　粟島あつ子

2025.07.09

とやま文芸散歩
陽光をにわとりの首吊されて月やくの記憶ときに昏めり　辺見じゅん

2025.07.03

とやま文芸散歩
開け放つ仏事のあとの青田風　泉幸子

2025.07.02

とやま文芸散歩
夜の明けし宿の東に聳え立つ握りこぶし大の黒き剱岳　砂山信一

2025.06.26

とやま文芸散歩
救急車のそれからを聞く網戸越し　高橋せつ子

2025.06.25

とやま文芸散歩
平安の文に似ており句読点打たれぬメールと言葉を交わす　河田悦子

2025.06.19

とやま文芸散歩
朝刊を小脇に目高数へをり　布本美知子

2025.06.18