「富山モデル」確立へ

 県は2026年度、さまざまな分野で深刻化する人手不足への対策に全庁を挙げて総合的に乗り出す。「人材確保・活躍パッケージ」と銘打ち、17日に発表した26年度予算案と25年度2月補正予算案に計277事業、167億円を計上した。29年度までの4年間で県内で働く魅力を広め、人が集まり好循環を生み出す「富山モデル」の確立を目指す。

 県は25年4月から、新田八朗知事を本部長とする「人材確保・活躍推進本部会議」を計5回開き、各分野での人手不足の現状や対応策を協議してきた。10月には部局横断の中堅・若手職員でつくるワーキンググループがパッケージの骨子案をまとめ、副本部長の蔵堀祐一、佐藤一絵両副知事に提言した。

 パッケージは▽人材確保▽働き方改革▽人材育成▽省力化・省人化-を4本柱に位置づける。初年度の26年度は各業種で成功例が生まれるよう、担い手確保を重点的に支援する。27年度以降は成功例のノウハウを業種を超えて共有し、効果を面的に広げるための施策に転換していく。

 26年度は単発・短時間で働く「スポットワーカー」と事業者をオンラインでつなぐ県独自のマッチングサービスを創設する予定で、予算案に1350万円を計上した。既に農業分野で「富山あぐりマッチボックス」を24年度から運用しており、このシステムを福祉・介護、看護、建設といったエッセンシャルワーク分野に拡大する。

 県人材活躍推進センター(富山市湊入船町)が企業や求職者から相談を受け付ける窓口機能を強化するほか、新たに障害者雇用推進員を置く。

 パッケージには業界ごとの支援策も盛り込んだ。交通分野では公共交通の運転手を確保するため、兼業や副業など多様な働き方での就労を促す。福祉・介護分野では県福祉人材センター(同市安住町)にキャリア支援専門員を配置し、外国人材を含む求職者と事業所をつなげる。

 新田知事は予算案を発表した記者会見で、パッケージについて「さまざまな事業を盛り込んだ。4つの柱に基づき『選ばれる富山』を目指す」と意気込んだ。