富山市は25日、富山駅北に設置予定の「(仮称)とやまくすりミュージアム」の実施方針と事業者公募に向けた要求水準書案を公表した。体験型の常設展や企画展に加え、話題性のある展示による集客を目的としたエリア、薬をイメージした遊具がある空間などを配置することを盛り込んだ。2028年9月9日までの開業を条件とした。

 施設は複合ビル「アーバンプレイス」の3、4階に設置予定。設計や改修、運営を民間事業者に託すPFI手法を導入する。

 具体的な展示内容は事業者が提案する。要求水準書案では一例として、AR(拡張現実)を使った売薬箱の中身解説、VR(仮想現実)での製薬工場見学、VRで人体の内部を巡って薬の働きを学ぶ体験などを挙げた。

 企画展は年2回以上開催し、アニメとの連動なども想定。体験イベントのエリアやオリジナルグッズを販売するコーナーなども設けられる見通し。入館料は500円程度を目安に、千円程度を上限とする。これと別に企画展や集客エリアの観覧料、体験プログラム料を設定することもできる。

 市は26年1月に募集要項を公表し、個別対話などを経て、5月に事業提案書の受け付け、7月の事業者決定を予定している。市は年16万人の来館を目指す。