世代を超えて交流を深める地域共生イベントが13日、富山県射水市西高木の古民家で開かれ、地元住民や親子連れが焼き芋やピザ作り、こて絵の制作などを楽しんだ。西高木町内会や地元の老人クラブ、一般社団法人「とやまのめ」など、市内の多種多様な団体や個人でつくる「ごちゃまぜ居場所づくり実行委員会」が企画し、地域活性化への思いを共有した。

 とやまのめが拠点を置く古民家で2022年12月、地元住民らとクリスマスツリーの点灯会が行われたのをきっかけに、耕作放棄地の増加や住民のつながりの希薄化といった地域課題に取り組む団体や個人の輪が広がった。

 不登校の児童らを支援する「とまりぎラボ」や農福連携施設「こまつな菊ちゃんハウス」、市社会福祉協議会、民生児童委員らも加わって同実行委員会を設立。10月には初のイベントとして、古民家近くの畑でサツマイモ掘りを行った。

 この日は収穫したサツマイモを使った焼き芋や芋煮を提供したほか、クリスマスツリーの絵の共同制作、左官職人が講師となり、こて絵を描く体験のブースを設けた。参加者は手作りしたピザを窯で焼いたほか、古民家裏の畑で栽培した大豆で作った豆乳プリンも味わった。ニンジンや里芋、小松菜、カブなどの販売もあった。

 とやまのめ代表理事の中谷幸葉(こうよう)さん(33)は「地域の人と共につくられた実行委員会であり、活動を地域外にも広げていきたい」と話した。