すし店の誘致に向けたツアーが29日、射水市新湊地域で始まり、市内への出店に関心がある飲食関係者らが新湊漁港(八幡町)の競りや古民家を見学した。富山湾の新鮮な海の幸や内川沿いの風情ある町並みを楽しみ、開業のイメージを膨らませた。30日まで。

 一般社団法人「とやまのめ」(射水市)が市の委託を受けて開いた。県のブランディング戦略「寿司(すし)と言えば、富山」に連動した取り組み。店主の高齢化や後継者不足ですし店の減少が課題となる中、新規出店や職人の移住につなげる。

 ツアーには東京都の2人が参加した。とやまのめのメンバーと市職員の案内を受け、初めに新湊漁港でベニズワイガニの昼競りを見学。清寿司(港町)で昼食を取り、富山湾の新鮮な魚を使ったすしを味わった。

 その後は内川沿いを散策し、中央町の店舗として利用できる古民家を見学した。参加した堀竜二さん(34)=小矢部市出身=は東京都渋谷区を中心にレストランを展開するグルメガレージ(東京)の社長。すし店の経営にも関心があるとし「内川沿いの景観がいいと感じた。地元の富山に貢献したい気持ちもある」と語った。

 30日はサクラマスを養殖する堀岡漁協(海竜町)や寿司竹(立町)を訪れる。