社会福祉士で兼業農家の森下吉光さん(68)=富山県入善町青木=は、新年の箱根駅伝で3連覇を狙う青山学院大陸上部を応援しようと、今秋に収穫した新米を贈った。寄贈は3回目で、今月22日に原晋監督と妻の美穂さんからお礼の色紙が届いた。マラソンを楽しむ森下さんは青学の活躍を励みにしており、「黒部川扇状地のおいしいコメを食べ、優勝してほしい」と期待する。

 森下さんは黒部市内で福祉相談所を開く傍ら、2・5ヘクタールの田んぼでコメを栽培。約10年前に腰を手術した際、リハビリの一環でマラソンを始めた。駅伝大会で優勝を重ねる青学の選手に刺激を受け、原監督の著書を読んで選手育成法などにも共感してきた。

 チームの手助けになればと、2021年に初めてコメを選手寮に郵送した。2023年にも届け、いずれも年明けの箱根駅伝は青学が制した。今季は出雲、全日本と優勝を逃しており、激励の思いを込め、コシヒカリ30キロを手紙と町観光パンフレットを添えて送った。

 過去2回と同様、「夢」などと記した原監督直筆の色紙4枚が返ってきた。美穂さんからは「部員に食べさせ、頑張ってもらいます」とのメッセージもあった。森下さんは「扇状地の土と水で育ったご飯のパワーで体調を整え、持ち前のチーム力で3連覇してほしい」とエールを送っている。