8月末に解体された富山県高岡市の金屋町公民館(金屋本町)の屋上にあった「励みの鐘」が、公民館跡地にできた駐車場の一角に設けられた。19日に同所で記念式が行われ、関係者が再建を祝った。

 励みの鐘は1984年、住民有志が市制100周年を祝って公民館の屋上に設置した。前田利長のかぶとをイメージした三角屋根が特徴で、鋳物メーカーの老子製作所(戸出栄町)が制作。町の歴史と町民の思いが詰まった鐘を残そうと、土地と建物を取得した北陸予防医学協会が跡地駐車場で再建を決めた。

 19日は関係者や金屋町の住民ら約90人が参加。同協会の永田義邦会長はあいさつで「多くの人から親しまれ、愛される鐘になってほしい」と語った。金屋町自治会の嶋田一成会長らが祝辞を述べ、嶋田会長は「約50年間、町の歴史を見続けてきた鐘を、これからも大事に見守っていきたい」とした。

 テープカットの後に実際に鐘を鳴らし、音に耳を傾けた。協会は、鐘を鳴らすタイミングを今後、住民と相談して決めていくという。