17日にある富山県黒部市若栗の若埜(わかの)神社秋祭りで、たいまつを燃やす神事が33年ぶりに復活する。本番に向け、住民が11日、同地区でたいまつ作りに取り組んだ。

 祭りでは、たいまつを荷車に載せ、地区内を巡るみこしを先導。巡行を終えると神社の参道で燃やし、みこしを迎える。同神社の遷宮に合わせて江戸時代に始まったとされ、戦後しばらく続いていたが、青年団組織の解散や少子高齢化などで中断。その後、1987年と92年に実施された。

 若栗自治振興会が33年ぶりに復活させることになり、この日は約20人が参加。丸太2本を芯にして巻きずしを作るように稲わらを巻き付け、縄で固定しながら徐々に太くした。約7時間かけて直径1・5メートル、長さ6メートルの巨大なたいまつが完成。平野宗良自治振興会長は「1年がかりで準備を進めてきた。地区の伝統を守り伝えていきたい」と話している。