五箇山と白川郷(岐阜県)の合掌造り集落が12月に世界遺産登録30周年を迎えるのに合わせ、富山県南砺市上平地域の菅沼世界遺産保存組合は11日、菅沼集落内の塩硝の館でパネル展「報道でみる30年の追憶」を始める。これまでの歩みを北日本新聞の記事で振り返る。
組合の要望を受けて市が塩硝の館の2階を改修。リニューアルオープン記念と銘打ち、活用の第1弾として企画した。
1970年の国史跡指定や95年の世界遺産登録、観光客増の波及効果など、集落を巡るニュースを紹介した紙面を時系列で展示。合掌造り家屋の屋根の材料となるカヤに関連した取り組み、ライトアップなどの行事、獅子舞など四季の営みを伝える記事も含め30点をパネルにした。
西満組合長(76)と中島慎一越中五箇山菅沼集落保存顕彰会長(65)は、世界遺産の意義を改めて見つめ直す機会にしたいという。「風景や人情を含め変わらない菅沼について、より深く知ってもらいたい」と話す。
展示は来年1月31日まで。入場無料。北日本新聞社後援。