富山県高岡市の秋の風物詩「高岡万葉まつり」が3日開幕し、万葉集全4516首を歌いつなぐメイン行事「万葉集全20巻朗唱の会」が高岡古城公園で始まった。3昼夜かけて、全国からの参加者が朗々と歌い上げる。

 高岡は、奈良時代に万葉歌人の大伴家持が越中国守として赴任した万葉集ゆかりの地。「万葉のふるさとづくり」を進める市や市内の団体でつくる実行委員会が毎年開催している。

 オープニングで可西舞踊研究所(高岡市)の創作舞踊「二上山の賦」、かたかご幼稚園・保育園(同)の園児による「かたかごの花」などの歌唱があった。近隣の万葉故地の代表者が地元の歌を特別朗唱。万葉集研究の第一人者である中西進さんが第1巻の1、2首を朗唱し、出演者が次々にステージに立った。

 昼間は特設水上舞台で朗唱し、夜間は事前に募った動画を高岡ケーブルネットワークとユーチューブで流す。5日までの期間中、芸能発表や屋台村コーナーなどもある。