富山県南砺市五箇山地域で受け継がれている「こきりこ踊り」の特別公演が2日、同市上梨のこきりこ館で開かれ、ささらの素朴な響きや踊りで観光客を魅了した。

 多くの人が来県する「おわら風の盆」に合わせて企画。越中五箇山こきりこ唄保存会(岩崎喜平会長)の8人が出演した。

 「越中おわら節」以外の県の三大民謡のうち、最初に「麦屋節」の笠踊りを披露。続いて「こきりこ」のささら踊りでは、伸びのある歌声や地方の演奏に合わせ、踊り手が小気味よくささらを鳴らした。

 東京や群馬、福島などから約60人が訪れ、公演の様子をスマートフォンに収めていた。ささらを手に、保存会のメンバーと踊る場面もあった。おわら風の盆に合わせて訪れた横浜市の男性(72)は「ささら踊りを一度見てみたかったのでうれしい」と話した。

 こきりこ祭りは25、26の両日、近くの白山宮境内で開かれる。