国際協力機構(JICA)の研修を通じて、日本の大学で「持続可能な都市開発」を学ぶ海外の行政官と、富山国際大付属高校の生徒が28日、富山県民会館で富山市のまちづくりについて意見交換した。

 フィリピンやルワンダなどの開発途上国7カ国から、都市開発や交通整備を担当する11人と、同校1~3年生14人が参加した。

 行政官は、27日に岩瀬地区など市内を巡った感想を発表。「地区の歴史を紹介するパネルが設置されていることに感銘を受けた」「まちに彫像が点在していて美しい」などと話した。生徒は市の魅力や好きな点について紹介し、富山城や県護国神社の歴史、河川や山が多い自然の豊かさについて語った。

 マニラ首都圏開発庁のアド・ジェマイマ・アンさん(30)は「公共交通にアクセスしやすく、静かな場所が多い。観光客としては魅力の多いまちだが、地元の人にとっては退屈に感じる部分もあるのかなと思った」と話した。同校国際英語コース3年の萩野朱音さんは「今まで気付かなかった地元の魅力を知ることができた」と話した。

 JICAが、海外の専門家の視点を通じて高校生に地元の魅力を再発見してもらおうと企画した。