富山県氷見市北大町の温浴施設「氷見温泉郷総湯」に飾られ、利用者を楽しませているキルトの大作が27日、入れ替えられた。
和裁縫製「ラポージェ」(同市泉)の会長、白石末子さん(79)が丁寧にミシンで縫い上げた作品で、縦1.97メートル、横1.87メートル。タイトルは「暫(しばらく)」で、歌舞伎の隈(くま)取りがモチーフになっている。
2年前、キルトジャパンコンテストに出品し、米国でも展示された力作で、淡色の背景は、純白の打ち掛けを細かく裁断し手染めして縫い合わせてある。通常の作品より2~3倍の手間がかかっているという。白石さんは「きめ細かい仕事ぶりを見て楽しんでもらえれば」と話している。
白石さんはキルト歴20年以上。入浴客の心を潤そうと、総湯の階段踊り場に常時2点を展示している。