富山県氷見市の中山間地・論田(ろんでん)、熊無(くまなし)両地区で「ろんくま農業インターンシップ」に取り組む東京農業大の学生が25日、地区の果樹園でタヌキやイノシシを侵入させたないための電気柵設置作業に汗を流した。
インターンシップは、両地区住民でつくる論田・熊無集落協定が、地域活性化や交流人口拡大を目的に2年前から実施。同大「園芸グリーン栽培部」の3人が23日から4泊5日で滞在している。地区内で野菜作りや竹林整備などを手伝い、最終日の27日に住民を交えた意見交換会を開く。
25日は、長谷川謙司さん(62)が2022年に熊無に開業した「くまなし長谷川果樹園」で住民と一緒に作業した。学生は、モモの一種「ネクタリン」の畑の周囲約200メートルに電気柵を張るため、支柱を打ったり草を刈ったりした。
3年の町田椛(はな)さん(20)は3年連続で参加。「ネクタリンなど新しい農産物を育て、活性化につなげようと両地区の住民が連携しているところが気に入っている。これからも関わっていきたい」と言う。
インターンシップの世話をする論田の中原修さん(72)は「学生と交流を続け、卒業後も気軽に来てもらえるような関係をつくりたい」と話している。