2025年度で閉校する富山県の上市町白萩西部小学校の児童らが4日、地元の釈泉寺の山中にある学校林を訪れ、同校の歴史を振り返り、先人への感謝を深めた。

 5、6年生と住民ら約30人が参加した。白萩西部自治振興会の平井敏廣会長が、戦後間もなく住民が未来の教育振興のためにスギを植え、守り育ててきた歴史を解説。立山山麓森林組合の担当者が約3千坪のスギ林の現状などを説明した。

 6年の金澤龍磨さんは「長い年月をかけ大きく育ったことはすごいと思った」と話した。同校後援会の鍋谷正成会長は「学校はなくなるが、子どもたちには新しい未来に向かって進んでほしい」と語った。スギは来年にも伐採し、教育振興に役立てることを検討しているという。

 平井会長ら地元有志がこの日に合わせ、学校林や周辺の草刈りを実施。遊歩道整備などに取り組む近くの「笠取の滝」や「まま子滝」も訪れる予定だったが、記録的な少雨で水が枯れてしまい訪問を中止した。