立山は1日、夏山開きを迎えた。登山者は、まだ雪が残り、足元が悪い中を一歩一歩踏みしめながら歩き、雄山(3003メートル)を目指した。

 澄み切った空気に包まれた雄山山頂では、午前4時半ごろ日の出に合わせて少しずつ霧が晴れ、雲間からまばゆいご来光が差し込んだ。山頂でその時を待っていた登山者は、歓声を上げたり、記念撮影をしたりと思い思いに感動を味わっていた。

 日が高くなるにつれて登山者が続々と登山道に歩みを進め、夏山シーズンの到来を感じさせた。鳥取県から訪れ、立山登山は3度目という川原魁さん(25)は「立山は登っていて楽しい山。景色もきれいで、いい思い出づくりができた」と語った。

 立山黒部アルペンルートの玄関口となる立山駅(富山県立山町千寿ケ原)では、山の安全を願う「立山夏山開き」が行われた。同町の舟橋貴之町長があいさつしたほか、亀山彰県議会議員や同町の村上紀義町議会議長らが祝辞を述べた。