富山県の南砺市五箇山と岐阜県にまたがる人形山(にんぎょうざん)(1726メートル)の山肌に、手をつないだ姉妹のように見える雪絵「ひとかた」が浮かび上がっている。6月1日に山開きが予定されている。
地元住民によると、今冬の大雪の影響で残雪が多く、「ひとかた」の出現は例年より10日ほど遅いという。青空が広がった27日も、同市平地域の世界遺産・相倉合掌造り集落や同市小来栖(こぐるす)の人形山展望台からくっきりと見えた。
平地域に伝わる民話では、親思いの姉妹が母親の病が治ったお礼に山頂の権現堂に参拝したが、女人禁制を破ったたたりからか、突然の吹雪で行方知れずとなった。以来、春が訪れると「ひとかた」となって現れると伝わり、山の名前の由来になっている。