富山県は2025年度、J2カターレ富山のホームスタジアムである富山市の県総合運動公園陸上競技場に、ピッチ横で試合を間近に観戦できる移動式客席を新たに整備する。授乳室も設置し、来場者の満足度を高める。27日の県議会代表質問で、竹内延和生活環境文化部長が永森直人氏(自民)の質問に答えた。

 県は25年度予算案に1億円を計上しており、移動式客席や授乳室の新設に加え、老朽化している観客席などの更新も進める考え。時期や席数は未定。

 竹内部長は、周辺エリアを含めた公園全体の魅力向上につなげるため、民間活力を導入した際の採算性を探る調査も行うと説明。「地域活性化の中心的エリアとなるよう、ハードとソフトの両面から取り組む」と述べた。

 カターレは集客アップに期待を寄せる。齋藤徳宏経営企画部長(52)は試合観戦の魅力向上と収益化につながると考え、「J2昇格の機会に、快適な観戦環境を提供できる」と強調した。サッカーだけではなく他競技でも利用できると言い「競技場の使い方の可能性が膨らみ、感謝しかない」と話した。