昨年6月から砺波市雄神地区の活性化策を考えてきた東京大の学生4人が、地区の見どころを紹介するマップやホームページなどを作った。16日に雄神集会センターで、地域住民ら約40人を前に活動成果として発表した。今後は地元の自治振興会が関係人口の創出に役立てる。
東大生が地域課題を学んで活性化策を考える「フィールドスタディ型政策協働プログラム」の一環で、同大と県、砺波市が連携して実施。いずれも4年の田中洸綺さんと山本開陸(かいり)さん、2年の富澤雫さん、1年の三原有貴さんが参加した。
4人は昨秋に雄神地区を訪れて住民と交流したり、オンライン会議を重ねたりして地区について学んだ。その中で情報の発信不足を解消しようと、地区の魅力をPRするマップやホームページ、インスタグラムの公式アカウントの作成に取り組んだ。
マップは現地を散策した上で感じた見どころを紹介。磁場が存在しない「ゼロ磁場」のパワースポットとされる「山上(さんじょう)の池」や、三条山の遊歩道で見られる花などを盛り込んだ。地区内にある入浴施設「ゆずの郷やまぶき」の職員で、絵が得意な近川恭子さんが学生のアイデアを基にデザインした。
この日は一人ずつ活動を振り返り、4グループに分かれて地域住民と意見を交わした。田中さんは「いつか活性化した雄神地区が見られたらうれしい」と期待した。同地区自治振興会の杉森貢会長は「少子高齢化は一筋縄ではいかない問題。地域住民が地元の活性化を考えるきっかけになればいい」と話した。