北日本新聞社の本

富山のすしはなぜ美味しい
美味しいすしとは何か──。
富山のすしの背景には、大地変動の歴史と人びとの営みがあった。
能登半島が迫り出す深海・富山湾と、北アルプス・立山連峰による4000メートルの高度差。この地形が多様な生態系を生み出し豊穣の海がつくられた。よそにはない、新鮮かつうま味の多い富山のすしが、どのように生まれ育まれてきたのか、起源と歴史そして味わいを科学する。
「美食地質学」の巽好幸、「すしのサイエンス」の土田美登世のわかりやすい解説、郷土料理研究家・経沢信弘のコラム、ふんだんな美しいカラー写真と図版によるビジュアルブック。
帯文: 寿司で学ぶ美食の起源! 小倉ヒラク(発酵デザイナー)
著者略歴
巽 好幸(たつみ・よしゆき)
1954年、大阪府生まれ。京都大学理学部卒業。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。京都大学総合人間学部・理学部教授、東京大学海洋研究所教授、国立研究開発法人海洋研究開発機構プログラムディレクター、神戸大学海洋底探査センター教授などを歴任。地球の進化を「マグマ学」の視点で探究している。2003年に日本地質学会賞、’11年に日本火山学会賞、’12年に米国地球物理学連合N.L.ボーエン賞を受賞。主な一般向け著書に『地球の中心で何が起こっているのか』(幻冬舎新書)、『地震と噴火は必ず起こる』(新潮選書)、『和食はなぜ美味しい』(岩波書店)、『「美食地質学」入門』(光文社新書)、『地球は生きている』(角川ソフィア文庫)などがある。テレビ番組NHKスペシャル『列島誕生 ジオ・ジャパン』『情熱大陸』などに出演・監修。2021年ジオリブ研究所を設立。同所長の立場で、数々の地域の魅力づくりや観光誘客プロジェクトに参画している。(本書執筆者略歴より)
土田 美登世(つちだ・みとせ)
1966年生まれ。広島大学卒業。お茶の水女子大学大学院家政学研究科食物学専攻(博士前期課程)修了後、「専門料理」編集部、「料理王国」編集長を経て、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻(博士後期課程)修了。生活科学博士。文教大学健康栄養学部専任講師。プロの料理人や生産者の取材を中心に、フードサイエンスから居酒屋、三ツ星レストランに至るまで幅広いテーマで取材、執筆を行う。著書に『やきとりと日本人』(光文社新書)、『日本イタリア料理事始め 堀川春子の90年』(小学館)、『すしのサイエンス』『天ぷらのサイエンス』(誠文堂新光社)、編書に『美・職・技 鮨 すきやばし次郎』(グラフィック社)など多数。(本書執筆者略歴より)