散居村の景観を象徴する屋敷林(カイニョ)の剪定(せんてい)などにボランティアで取り組む「カイニョお手入れ支援隊」は20日、富山県砺波市苗加の1人暮らしの50代女性宅で活動し、うっそうとしていた屋敷林をきれいに整えた。
女性は手の届く範囲で草刈りや剪定はしてきたものの、本格的な手入れは約30年ぶりという。
小矢部園芸高校専攻科の卒業生や在校生を主体とする隊員をはじめ、散居村保全活動に興味を持つ米国人や東京や関西からの「屋敷林お手入れサポートツアー」の8人を含む75人が参加した。高木の枝打ちなどを行い、杉の一部やカシなどは伐採した。クマ対策で柿の木も切った。剪定した枝などはクリーンセンターとなみに運んだ。
女性も仕事を休んで作業を手伝い「1人でするには限界がある。本当に助かった」と話した。松田憲代表(77)は隊結成時からこの家の屋敷林を何とかしたいと思っていたという。隊員も増え、技術も伴ってきたことから今回、女性に声をかけた。「手入れが行き届いた屋敷林を増やしていきたい」と話した。