8月末に富山県の滑川漁港沖で漂流中の男性を救助したとして、伏木海上保安部は18日、滑川漁業協同組合職員の岩瀬洋平さん(37)と、宝竜丸船長の水橋一仁さん(64)に感謝状を贈った。贈呈式が滑川市高塚の漁協事務所であった。

 同部によると、8月31日午前8時40分ごろ、パドルをこぎながら海面を進むボード「サップ」に乗って釣りをしていた男性が海に転落。ライフジャケットが膨らまないまま漂流していた。

 定置網を仕掛けるため出港した水橋さんが、人が乗っていないサップを発見。漁協事務所に連絡をして118番を要請した。岩瀬さんは同僚と小型漁船で現場へ向かい、同9時ごろ、海岸から約200メートル沖合で男性を救助した。男性の命に別条はなかった。

 岩瀬さんは「サップは危ないので、十分気を付けてほしい」、水橋さんは「人間として当然のことをしただけ」とそれぞれ話した。