東京大の学生が富山県富山市細入地域の活性化を考える「フィールドスタディ型政策協働プログラム」の現地活動が1、2の両日、同地域で行われた。3人が空き家の掃除や「細入まつり」へのブース出展を通じ、地元住民と交流。空き家の利活用や移住・定住に向けた課題を探った。
プログラムは学生が現地に足を運び、1年間にわたって地域の課題解決を目指す取り組み。1日は、楡原高田に残る木造空き家の清掃作業に取り組んだ。地元住民13人と共に部屋の片付けや段ボール、布団の処分に汗を流し、空き家をどう活用するか考えた。
2日は地域の恒例行事「第58回細入まつり」にブースを出展。「細入いいとこマップ」を作り、住民らに地域で魅力を感じるポイントを書き込んでもらったほか、勤務地をシールで表示してもらい、移住者向けの資料とした。
4年の松下宗平さん(22)は「地域の方が温かくて結びつきが強いと感じた。現地でしかできない交流を通じて、知見を深めることができた」と話した。
細入自治会連合会地域づくり対策専門部会長の赤座久樹さん(42)は「空き家問題などに対し、地域の意識が変わるきっかけになればいい」と期待した。
来年3月上旬、最終回となる3回目の現地活動を実施する予定。学生が地域住民に空き家の有効活用策や、移住・定住の促進策を提案する。