富山県は災害時に備えたトイレトラック導入費用の一部に充てるため、ふるさと納税型のクラウドファンディング(CF)を行う。新田八朗知事が28日の定例記者会見で発表した。目標金額300万円で、11月1日午前8時から12月31日午後11時まで受け付ける。

 トラックは洋式簡易水洗トイレ5基を備え、うち1基は多機能トイレとして電動車椅子リフトやおむつ交換台などが付く。太陽光パネルにより電気が使えない状況でも利用できる。県は導入に合わせ、全国の自治体がトイレ車を災害時に派遣し合う「災害派遣トイレネットワークプロジェクト」に参加し、トイレの確保体制を強化する。

 知事は、導入費用は総額2650万円で、全て県予算で賄うことは可能だとした上で「寄付を通じ、県民が震災についてわがことと捉え、考えるきっかけにしてもらいたい。地域防災力の向上につながるのではないか」とCFの狙いを説明した。