富山県入善町の椚山獅子舞保存会は1日、大阪市で開催中の大阪・関西万博で、450年以上続く伝統の舞を披露した。万博での奉納は2010年の中国・上海以来。笛や太鼓に合わせて勇壮な演目を繰り広げ、芸能文化の魅力を発信した。

 同保存会をはじめ、鬼門の会や椚山元村青年団から10~70代の計19人が参加し、会場内の屋外ステージで2公演を行った。県内では1千以上の獅子舞が伝承され、各地の祭りで地域繁栄や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈っていることを紹介。「天狗(てんぐ)と獅子の起こし舞」「天狗4人の傘舞」などのほか、天狗と獅子が金の玉を取り合う「ほら舞」を演じた。

 笹島春人町長があいさつし、町観光物産協会はグッズを配った。観客は獅子に頭をかまれたり、入善ジャンボ西瓜(すいか)のレプリカを抱えて写真を撮ったりした。

 竹島雄太青年団長は「15年ぶりの万博披露に達成感でいっぱい。地域の皆さんや師匠・仲間の協力のおかげで獅子舞をアピールできて良かった」と話した。