富山県の富山市呉羽中学校の1年生約170人が29日、同市吉作のナシ園で、地元特産の呉羽梨「幸水」の収穫を体験し、栽培の大変さと喜びを感じた。

 生徒たちは5月に余分な実を間引く摘果作業に挑戦し、この日を迎えた。県富山農林振興センターの職員が熟したナシの見分け方を説明し、「黄色っぽいものは甘く、緑色に近いものはみずみずしいので食べ比べて違いを感じてほしい」と話した。

 生徒は色や大きさを見極めながら、1人2個ずつ慎重に手で摘み取った。武市篤彦さんは黄褐色に熟したナシを収穫し「とてもおいしそう」と笑顔を見せた。石橋茉歩さんは暑さに包まれ、汗をかきながら作業したことに触れ、「農家の方々の苦労が分かった」と話した。

 農業や地域への関心を深めてもらおうと、富山市担い手育成総合支援協議会と同センターが毎年開催し、今年で32回目。