入善洋上風力発電所(富山県)を運営する入善マリンウィンド合同会社は9月から、洋上風力の電力を入善町内に供給するプラン「new善小太郎丸でんき」の提供を始める。28日は、契約第1号となった町に供給証明書を交付した。脱炭素に貢献できるメリットをアピールし、町内の民間企業との契約も目指す。
入善マリンウィンドは、風力発電事業会社のウェンティ・ジャパン(秋田市)とJFEエンジニアリング(東京)、北陸電力の3社が出資。入善沖の入善洋上風力発電所は2023年9月に運転を開始し、出力3千キロワット級の風車3基が稼働している。一般海域で国内初となる民間100%出資の洋上風力で、一般家庭3600世帯分の電力を賄う。
プランは、町内の公共施設や民間企業などが対象で、再エネ電力の「地産地消」を図る。町は役場庁舎で利用し、年間約15トンの二酸化炭素排出量削減を見込んでいる。
入善町役場で開かれた交付式は、ウェンティ・ジャパンの佐藤裕之社長、JFEエンジニアリングの小林厚常務執行役員、北電の寺腰直明理事新川支店長が出席し、笹島春人町長に証明書を手渡した。