横断歩道での交通事故が昨年県内で増えたことを受け、富山県警は15日、「横断歩行者妨害違反取り締まりプロジェクトチーム(PT)」を設置し、県警本部で出発式を行った。8月31日まで取り締まりを強化し、歩行者の安全を守る。

 PTは交通機動隊や高速隊、県内14署の交通課員ら計120人態勢で、愛称は「歩保笑(ほほえ)み隊」とした。

 県警によると、昨年県内の横断歩道上で起きた交通死亡事故は4件(前年比3件増)、人身事故は95件(同22件増)で、ともに過去5年間で最多だった。

 出発式で高木正人県警本部長が「街頭で対策を強化し、横断歩道上の事故減少を期待する」と訓示。新田八朗知事は、信号機がない横断歩道での車の一時停止率について、富山県が昨夏の日本自動車連盟(JAF)の全国調査で最下位だったことを挙げ、「うれしくない日本一は返上したい。『歩行者優先日本一』の富山県に向け頑張りましょう」と激励した。式後、PTメンバーが巡回や取り締まりに向かった。