2024年度の富山県のふるさと納税寄付額は4億2597万円で、23年度(2億6148万円)の1・6倍に増えて過去最高となった。担当する税務課は、全国的に制度が浸透してきたことに加え、申し込み仲介サイトや返礼品の種類を増やした点などが要因とみる。
ふるさと納税は、地方を活性化する目的で2008年度に始まった。寄付した人は翌年度、居住地に納める住民税が軽減される。県への寄付は低調な状態が続いたが、クレジット決済に対応した大手仲介サイトに加わったことで18年度から急増。20年度に初めて1億円を超えた。
県は24年度に申し込み先を7サイトから10サイトに増やし、返礼品も23年度の245品目から276品目へ充実させた。全国的なコメの品薄の影響で、返礼品の富山米「富富富」に申し込みが殺到。23年度の15倍近い1635件に上り、一部の寄付者に発送できなくなった。
24年度の県への寄付は、23年度から件数が16%減ったものの金額は大きく伸びた。税務課によると、1件当たりの金額が大きい大口の寄付が増えた。寄付金は基金に積み立て、寄付者の希望に応じた事業に活用している。