立山酒造(富山県砺波市中野)が今春、相次いで新商品を発売する。その一つが、県内の特約店で限定販売している新ブランド「國酒探訪」の第2弾。昔ながらの製法である「山廃」で仕込んだ。かつての人気商品「特別本醸造 金ラベル」も、新しい味わいを加えて復刻する。立山ブランドの新たな一面を消費者にアピールする。

 國酒探訪は、吟醸酒など高価格帯のカテゴリーがウイークポイントとなっていたことから立ち上げた新ブランドで、昨秋に第1弾を発売した。

 第2弾の「山廃純米吟醸」は堅田知徳杜氏(とうじ)が担当した。山廃は自然の乳酸菌を用いて発酵を促す方法で、手間と時間がかかる。これまで隠し味のために造っていたが、今回初めて前面に押し出し、山廃の特徴である酸味とコクのある味わいに仕上げた。今月21日から富山県内に九つある特約店で販売する。1升の価格は3600円(税別)。

 金ラベルは2014~16年に数量限定で出荷した。復刻版は、特別本醸造酒に生貯蔵の吟醸酒、日本酒を絞った後に加熱処理した「火入れ酒」をブレンドしたもの。さまざまな酒をブレンドすることで、立山ブランドとしての味わいと品質を一定に保って出荷しており、このノウハウを生かし、キレのある味わいとした。4月1日に全国発売する。1升の価格は2700円(同)。