日本酒文化の継承と発展を目指す「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2025」で、吉乃友酒造(富山市婦中町下井沢)が出品した「后(きさき)スプラッシュPink」がプレミアムスパークリングSAKE部門で最高金賞を受賞した。次点の金賞には富美菊酒造(同市百塚)の2点が選ばれた。表彰式は4月9日。

 同アワードは、世代、業態、国の境界を越え、日本酒の魅力を広げようと酒類食品総合卸業者らが実行委員会をつくり2011年から実施。15回目の今年は全国254社から1091点のエントリーがあり、今月13日に東京で行われた審査で最高金賞56点、金賞291点が選ばれた。県内の最高金賞は吉乃友酒造のみ。

 メイン部門など7部門があり、プレミアムスパークリングSAKE部門の最高金賞は2点。受賞した「后-」は、吉田憲司社長(67)が「スパークリングの日本酒がほしい」という客のニーズに応えて開発した。日本酒の発泡は技術的に難しく最初はためらったというが、杜氏(とうじ)ら蔵人とともに試行錯誤した末、昨年12月に完成したばかり。高級感あるさわやかな甘みが特徴だ。吉田社長は「求められる高い品質の酒ができた。受賞を起爆剤に海外に販路を拡大したい」と話す。5月以降に、750ミリリットル5820円で一般販売の予定。

 富美菊酒造は、生酒部門で「富美菊NEXT純米吟醸生」、プレミアム大吟醸部門で「富美菊大吟醸」がいずれも金賞を受賞した。