富山県氷見市の特産として知られる灘浦みかんを使った蜂蜜酒が誕生した。酒のスーパーマックス(同市柳田)の店長、日名田真由美さん(52)が、神戸市で開かれる酒屋やビアバーが参加するビールフェス出展に合わせて企画。「氷見の特産を知ってもらう機会になればいい」と話す。
蜂蜜酒は、蜂蜜に水と酵母を加えて発酵させたもの。日名田さんは店で商品を扱ったことがあり、22、23の両日開かれる「神戸ビアジャンボリー」でオリジナル酒として披露することにした。
灘浦みかんが蜂蜜と合うと考え、JA氷見市宇波支所を通じ規格外の20キロを購入。クラフトビールのイベントで協力している高岡市宮脇町の飲食店「HOP TAP SHOP」とも連携し、灘浦みかんと、かんきつ系ホップをかけ合わせた蜂蜜酒作りを、滋賀県の会社に依頼した。
19日に商品が届き、「Nadaura」の名称で瓶入りの販売を始めた。「酸味がやわらかく、すっきりとした甘さ。みかんの香りも感じられる」と日名田さん。能登半島地震直後に出展した昨年の神戸ビアジャンボリーでは、阪神大震災を経験した現地の人から励ましを受けた。今回は12・5リットル入りたるを用意する。「オリジナルの蜂蜜酒には、氷見も頑張っているというメッセージを込めている」と話す。
灘浦みかんを担当しているJA氷見市宇波支所の坂下康二営農指導員は関西方面での魅力発信につながるとして「生産者のモチベーションになる」と期待している。