トップインタビュー 2020

ファインテック株式会社 代表取締役社長鈴木 聡

航空機分野での需要拡大を目指す

ファインテック株式会社 代表取締役社長 鈴木 聡 氏

 1965年、電子部品の組み立てからスタート。その後はプラスチック製造や、プレス加工など時代のニーズに合わせた仕事に取り組んできた。現在は半導体製造装置を中心とした精密部品加工とマグネシウム合金を主とした特殊金属加工を請け負う。

 マグネシウム合金は実用金属の中で最軽量であるという特性を生かし、携帯端末やレース用ホイールなどに採用されているが、火災のリスクを伴う金属のため、日本国内でも加工に取り組む企業は少ない。同社は徹底した安全管理の下、無事故操業を続けている。ニッチな分野に対して積極的に研究する姿勢と、確かな技術力が強みだ。

 近年では米国向けシェールガス掘削用機器を開発する大手樹脂メーカーとタイアップし、特殊樹脂とマグネシウムの特性を生かした製品に開発段階から参画。米国のエネルギー政策の流れに乗り、受注が拡大している。産学連携にも積極的で、富山大大学院との連携しマグネシウム製の軽量義足の開発など新しい分野にも取り組んでいる。

航空機エンジン大型部品の生産拠点=富山市婦中町持田
航空機エンジン大型部品の生産拠点=富山市婦中町持田

 2017年、新たな取り組みとして航空機産業への参入を決めた。旧工場の建物面積11倍の広さとなる工場を富山市婦中町持田に購入。生産拠点を移して航空機エンジン大型部品加工用の大型複合加工機を導入し、昨年5月から量産をスタートさせた。鈴木聡社長は「航空機エンジン分野は、全工程で認証が必要。現在の認証はまだ粗加工工程だが、さらに大型設備の導入と人材育成を進めてOEM認証を取得し、完成品を製造できる体制を目指す」と話す。

 航空機産業は立ち上げから収益を生み出すまでに時間を要するが、金融機関の協力を得て事業資金を調達。今後の大きな柱として期待がかかる。「今年は航空機産業の拡大に向け社運を賭けた大事な一年になる。マグネシウムの特殊加工分野においてはオンリーワン企業を目指し、圧倒的な優位性を保ちたい」と語る。

ファインテック株式会社

富山市婦中町持田316-1 TEL.076-461-3885