トップインタビュー 2020

能作 代表取締役社長能作 克治

産業観光好評 続く挑戦

能作 代表取締役社長 能作 克治 氏

 本社・工場が高岡市オフィスパークに新オープンして2020年4月で丸3年になる。19年は工場に約13万人が訪れた。職人による鋳造や仕上げの手作業を、匂いや音、熱が感じられるほど間近に見られる。鋳物製作の体験工房やカフェも人気を集めている。能作克治社長は「伝統工芸に親しんでもらうことで高岡をPRし、職人技を地元の誇りと思っていただけたらよいと思って始めたが、当初予想していた以上に反響が大きく驚いている」と話す。

 工場に過去最多の1万3千人が来場した19年11月には、ショップ全体の売上も過去最高となった。産業観光への取り組みが収益にもつながってすずいる。錫製品を主力商品としていることから、ブライダル関連企業と提携して結婚10周年を祝う「錫婚式」の企画運営を事業化した。本社を式場とし、記念品を夫婦で手作りするといったオリジナルプランを提案している。

新事業「錫婚式」
新事業「錫婚式」



 ショッピングモールで鋳物製作体験などのワークショップを開いたり、ホテル・旅館の宿泊プランに工場見学や製作体験を組み込んだりと異業種と連携した事業展開にも積極的だ。「私たちは鋳物屋だが、同じことを続けているだけでは発展しない。令和は時代の変わり目。これまでの常識に捉われていてはいけない。『とにかくやってみよう』という精神を大事にしたい」と話す。

 19年は初の路面店を東京・日本橋にオープンさせた。高岡の伝統技術の継承と発展を目指して18年2月に設立した共同会社・能作プレステージによる新ブランド「かんばせ」の商品などを扱う旗艦店となる。

 09年に日本橋三越に1号店を開いて以降、直営店を情報発信・収集の場として大切にしており、国内の店舗網は今後も充実させる。海外でもニューヨークやアジアなどを中心に、積極的に販路を広げている。能作の技は高岡を飛び出し、世界に広がる。

能作

高岡市オフィスパーク8-1 TEL.0766-63-5080