トップインタビュー 2020

株式会社島田木材 代表取締役社長島田 優平

地域の力で林業の未来拓く

株式会社島田木材 代表取締役社長 島田 優平 氏

 日本は世界有数の森林国。その保全は水害対策や水源保護、温暖化防止のためにも重要だ。島田木材では県内外に800ヘクタールの山林を所有。植栽から間伐、伐採、再造林を行う森林経営を行う。生態系を維持しながら資源循環を促す持続可能な取り組みは2017年、国際的な森林認証制度「SGEC認証」を取得した。

 大学卒業後、奈良県吉野で林業の基礎を学んだ。Uターン後、公務員として県の林業に携わる中、県内林業の衰退と人材不足を実感。08年から家業につき「林業再生には人づくりが必要」と考えた。

 「吉野では江戸時代からの歴史ある林業会社が技術者を正社員として通年雇用していた。富山では季節雇用が大半。まずは不安定なイメージを払拭(ふっしょく)するため、通年雇用と週休2日制を導入し、生活保障のある仕事にした」と島田社長。県内の林業従事者の平均年齢が48歳という中、同社は35歳と、若手中心の活気ある職場になった。

生産性の鍵を握る高性能林業機械ハーベスタによる造材作業=南砺市内
生産性の鍵を握る高性能林業機械
ハーベスタによる造材作業=南砺市内

 近年は国産材のニーズが高まり、仕事量が増えてきた。地元森林の広葉樹の多様性に着目し、販路拡大に取り組んでいる。その一つが利賀産のミズナラで作るウイスキー樽だ。ミズナラは繊細な風味を醸し出す熟成樽として注目されており、3年前から若鶴酒造と共同開発を始めた。加工には高度な技術が必要で、井波の大工職人も参画した連携事業になった。

 「ウイスキーが樽から出されるのは22年ごろ。地元の水、木、人が醸したクラフトウイスキーの出来が楽しみだ。今後は地元の豊かな自然で育くまれるウイスキーも含めて井波のPRに取り組みたい」と話す。

 島田社長は、井波が文化庁の「日本遺産」に認定された18年、異業種交流グループ「JISOLABO(ジソウラボ)」を発足させ、住民主導の活性化対策を模索している。今年はメンバーの職能を生かした斬新な切り口で井波の魅力を開花させていく。

株式会社島田木材

南砺市山見1755 TEL.0763-82-0124