富山県の民営乗合バス路線維持対策協議会は、砺波、小矢部、南砺の3市からなる砺波学区の高校に通う生徒と、中学3年生にバス運賃の500円引きクーポンを配った。通学時のバス利用を促し、公共交通を維持するのが目的。10月1日から来年3月末まで、3市内で運行する市営バスと加越能バスで利用できる。

 同協議会は砺波、小矢部、南砺、高岡4市と岐阜県白川村、加越能バスでつくる。砺波学区の高校生を対象にしたアンケートで、感染症への不安や保護者の送迎を理由に、バスを利用する生徒が少ないことが分かった。バスの利用方法やメリットを記載したチラシに運賃の100円引きクーポンを5枚つけ、来春に進学を控える中学3年生を含めた生徒約3420人に配った。

 JR城端線が通っていない区間は、バスが唯一の公共交通となる。砺波市の担当者は「バスへの抵抗感をなくし、利用者を増やしたい」と話した。