薬酒メーカー大手の養命酒製造(東京)の「薬用養命酒」の原料に採用された富山県内産のシャクヤク「春の粧(よそおい)」の根が8日、富山県薬用植物指導センター(上市町広野)から同社の工場に初出荷された。

 県は「春の粧」のブランド化に取り組んでいる。2018年から中山間地域を中心とした栽培農家に苗を供給し、22年に初めて収穫に至った。センターの設備で乾燥させた323・4キロを、同社唯一の養命酒製造拠点、駒ケ根工場(長野県駒ケ根市)に送り出した。

 同工場の唐沢昌宏次長は農家の高齢化や乾燥施設の整備など、薬用シャクヤクの生産は一般的にハードルが高いとし「県を挙げて取り組んでいることに将来性を感じる。継続的に取引をしていきたい」と話した。

 事業開始からブランド化に携わってきたセンターの田村隆幸主任は「大手のメーカーに使ってもらえることで、農家の収入安定やモチベーション向上につながればうれしい」と語った。