富山県の中央農業高校(富山市東福沢・大山)は30日、同校の約8アールの田んぼで、雑草の生育を抑えるロボット「アイガモロボ」とドジョウを使った「ドジョウ農法」をかけ合わせた水稲栽培を始めた。昨年に引き続き、農薬を使わない人と自然に優しい米作りに取り組む。
中央農業高校は昨年から、田んぼを自動的に動き回るアイガモロボを有機米栽培に導入した。底部のスクリューが泥を巻き上げ、水面下の光を遮って雑草の成長を抑制する。大きさは縦約120センチ、横約90センチ、高さ約15センチ。ドジョウ農法では田んぼの横に隣接するいけすでドジョウを育て、ドジョウのふんを肥料として活用する。
この日は、生物生産科作物科学コース稲作専攻の3年生6人が参加。アイガモロボを田んぼに浮かべ、動きを見守った。田に隣接するいけすにドジョウ6千匹以上も放流した。今年は養殖したドジョウを、学校内外のイベントでかば焼きにして販売する。
同校では収穫した米を「ドジョウ米」として販売しており、人気を集めている。収穫は9月下旬を見込む。柏吏琥(りく)さんは「ドジョウの生育をしっかり管理して、良い結果につなげたい。ブランド米になってほしい」と笑顔を見せた。