トナミホールディングス(HD)が12日発表した2023年3月期連結決算は、営業収益、営業利益、経常利益、純利益がいずれも過去最高を更新した。M&A(企業の合併・買収)の効果のほか、企業の物流業務を包括的に請け負う3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業が堅調に推移したことが要因。営業収益、営業利益、経常利益は2年連続、純利益は3年連続の増加となる。

 事業別の営業収益は、物流関連が前年比4・6%増の1335億4500万円、情報処理が17・0%増の31億9800万円、タイヤや損害保険などの販売が4・0%増の31億4500万円、自動車修理などその他が6・2%増の20億3千万円だった。

 期末配当は、普通配当を1株当たり10円増配し70円とした上で、創立80周年記念配当10円を加えて80円とし、中間配当を合わせ年140円とする。24年3月期は年140円を据え置く予定。

高田社長「初陣は及第点」

 トナミホールディングスの高田和夫社長は、昨年末に急逝した綿貫勝介前社長の後任として1月に就任した。初めて決算発表の記者会見に臨み、第3四半期で減益だった営業利益が増益に転じたことに「全従業員の努力のたまもの。ある程度の及第点をもらってもいい」と評価した。

 運転手不足が予想される「2024年問題」については「自社については対応している」と述べた。

 トナミホールディングス人事(6月29日)▽取締役(トナミ運輸常務物流統括本部ロジ・ソリューション事業部長)高田一哉▽取締役(執行役員経営企画グループ事業戦略室長兼法務部長)小島鉄也▽取締役(執行役員経営企画グループ部長)高柳幸司▽退任 専務物流戦略担当泉伸一(京神倉庫社長就任予定)、常務人事管理グループ担当寺拝豊信(トナミ商事社長就任予定)

 トナミ運輸人事(6月16日)▽取締役上席執行役員(執行役員人事管理本部人事部部長)坂井智▽取締役上席執行役員(トナミホールディングス執行役員経営企画グループ関係会社管理部長)大平雄吾▽取締役上席執行役員(執行役員経営企画本部経営企画室長兼情報戦略室長)小西賢輔▽退任 専務物流統括本部長兼東京本部長兼物品販売事業部管掌泉伸一、常務人事管理本部長兼車両整備事業部管掌寺拝豊信、常務物流統括本部営業戦略事業部長山本和人(関東トナミ運輸社長就任予定)