富山県南砺市五箇山と岐阜県にまたがる人形山(にんぎょうざん)(1726メートル)の山肌に、手をつないだ姉妹のように見える雪絵「ひとかた」が浮かび上がっている。

 6月4日の山開きが徐々に近づき、同市平地域の世界遺産、相倉合掌造り集落や同市小来栖(こぐるす)(平)の人形山展望台からもくっきりと見えるようになった。

 平地域に伝わる民話では、親思いの姉妹が母親の病が治ったお礼に山頂の権現堂に参拝したが、女人禁制を破ったたたりからか、突然の吹雪で行方知れずとなった。以来、春が訪れると「ひとかた」となって現れると伝わる。山の名前の由来になっている。