富山県南砺市在住の絵本作家、みなみまあさ(本名・南真佐美)さん(61)が高齢者のための人生をつづる絵本「ありがとうアルバム」を出版した。自分の人生を振り返って書き込んだり写真を貼ったりできる内容。デビュー作となった今作についてみなみさんは「高齢者の方への長寿のプレゼントに活用してほしい」と話している。
みなみさんは地元企業に勤めていたころに先輩や同僚らの記念アルバムを作り、喜ばれた経験があったことから今回の絵本作りを企画した。約5年前から本格的に絵本作りを始め、さまざまな絵本コンクールに出品。昨年5月に出版社から出品作について「ブラッシュアップして出版しないか」と連絡があった。
元々高齢者に向けた絵本のアイデアを温めていたことから、改めて企画書を作り、出版社に提出してゴーサインをもらった。9月から書き始め、今年2月に出来上がった。
「ありがとうアルバム」は、両親の名前や若かったころの思い出、仲間との旅行の思い出など質問された項目を書き込んでもらうよう工夫されている。絵は親類の友人を介して紹介してもらったイラストレーターで介護福祉士のさえぐちさよさん(東京)が担当した。
認知症予防のための回想法を絵本に取り入れたというみなみさんは「絵本を通じて現役時代を思い出し、生き生きと過ごしてもらえたら」と話している。
絵本はA5判32ページ。みらいパブリッシング発行で1540円。インターネットのほか、南砺市寺家新屋敷(福野)の山田書店や道の駅福光でも販売している。