文苑堂書店(高岡市駅南)は、出版取次大手トーハン(東京)とテーマパーク運営のリトプラ(同)が共同開発した最新のデジタル遊具が楽しめる「ポップアップ型デジタルキッズパーク」を、文苑堂富山豊田店(富山市豊田町)に期間限定で導入した。電子書籍市場が拡大する中、紙の本以外のコンテンツでファミリー層の集客を図り、本業の売り上げ増につなげたい考えだ。
デジタルキッズパーク「リトルプラネットポップアップパークwithブックストア」は、トーハンとリトプラが書店用に共同開発した集客支援パッケージ。書店のイベントスペースを活用し、最新のデジタル技術を駆使した体験型のアトラクションを設置する。2023年度のサービス提供を目指して全国で実証実験を行っており、文苑堂富山豊田店が2カ所目となる。
同店では、砂の形を変えるとAR(拡張現実)技術で山や海が現れる「AR砂遊び」や、おもちゃの銃とセンサー技術を組み合わせた「デジタル射的」など15種類のデジタル遊具を2階児童書コーナー隣に設置した。営業期間は3月4日から4月12日まで。3月最後の週末の2日間は200人が利用し、好評を博している。
巣ごもり需要で電子書籍の売り上げが伸びる一方、紙媒体の需要は減少している。文苑堂書店は、消費者が来店することで得られる感動や五感の刺激に着目し、体感・体験型の店作りを進めている。