氷見市出身の漫画家で、昨年4月に死去した藤子不二雄(A)さんが生んだキャラクター「黒ベエ」のモニュメントが、同市の本町南交差点横に完成し、お披露目式が12日行われた。市は中央町の北の橋からJR氷見駅までの国道415号沿いを中心にした約1・8キロを「まんがロード」と名付けてさまざまなモニュメントを設置。63体目となる今回で一連の事業を終える。

 「黒ベエのシャドウ・サプライズ」と名付け、壁から身を乗り出すように現れた黒ベエを表現した。高さ約2メートル、幅約0・7メートルの繊維強化プラスチック製。黒ベエが操る「影」を併せてレイアウトし、地面に伸びる「影」の先端に立つと黒ベエの得意技「影移し!!」をされ、操られてしまったような写真を撮ることができる。そばにベンチや案内看板、照明も設けた。

 お披露目式で林正之市長が「黒ベエは藤子(A)先生のブラックユーモア作品の一つ。漫画の一こまを切り取ったような写真を撮って楽しんでほしい」とあいさつ。藤子スタジオ(東京)の松野いづみ社長が寄せた「『影移しの技』が得意な黒ベエですから誰かの影に溶け込んでいまごろ氷見の見物をしているかもしれません」のメッセージ披露に続き、市長、積良岳市議会議長ら関係者が除幕した。