5月の城端曳山(ひきやま)祭で、当番町の東下町の住民らでつくる「宝槌(ほうてつ)会」は7日夜、長唄三味線奏者を招いた庵唄(いおりうた)の稽古を富山県南砺市城端の東町庵で行った。メンバーら14人が音色と歌声に磨きをかけた。
講師で長唄三味線奏者の芳村伊十一郎(いそいちろう)さんから手ほどきを受けた。メンバーは今年の曲目「夏は蛍(ほたる)」を繰り返し練習し、町内に粋な音色を響かせた。芳村さんは「しっかり仕上がっているので、今、祭り本番が来ても大丈夫」と太鼓判を押していた。芳村さんは12日まで、曳山を持つ計6町に稽古をつける。
例年、5月5日の本祭りで絢爛(けんらん)豪華な曳山巡行と共に、料亭や茶屋を模した庵屋台で庵唄をうたう。前日の宵祭りでは住民らが各町の軒先で庵唄を披露する「町内所望(しょもう)」などを行う。