高気圧に覆われた7日の富山県内は晴れて気温が上がり、最高気温は富山19・1度、高岡(伏木)18・1度など全10観測地点で平年より7度以上高く、4月中下旬並みとなった。南砺市平地域の世界遺産・相倉合掌造り集落では好天の下、かやぶき屋根のふき替えが始まった。雪が残る時期の作業は珍しく、観光客は伝統家屋の“化粧直し”を興味深そうに眺めた。
同日は集落にある和紙漉(す)き体験館の屋根に県西部森林組合の職人が登り、古いカヤを取り除いた。約20日かけて新しいカヤに交換するという。横浜市から夫婦で旅行に来た峰岸好子さん(72)は「高くて急な屋根の上は怖そう。珍しい光景が見られた」と喜んだ。
富山地方気象台によると、県内は8日も高気圧に覆われ、最高気温は富山23度、高岡21度と予想する。同気象台は融雪による土砂災害や雪崩に注意するよう呼びかけている。