富山県氷見市の女良(めら)公民館(清水考則館長)は5日、同市中波の女良漁港で、養殖したワカメの刈り取り体験会を開いた。昨年11月に種付けした同市灘浦小学校の児童や氷見高校生合わせて約40人が大きく育ったワカメを手にして、海の恵みを実感した。

 地域の良さを再発見してもらおうと毎年行い、ことしで10回目。ワカメの種付けは、地元住民有志でつくる養殖グループ「女良ワカメ塾」(川口正博塾長)が指導し、漁港の約500メートル沖で育ててきた。

 一般参加者約150人が見守る中、児童生徒らが長さ1.5メートルほどに成長したワカメを持ち上げて披露した。児童や生徒らはワカメを刈り取って、持ち帰るためにビニール袋に詰めながら「自分より大きいかも」と笑顔で話していた。女良地域づくり協議会が、みそ汁200杯を振る舞った。

 灘浦小から女良ワカメをPRするのぼり旗が贈呈された。児童を代表して5年の高畑快成君(11)が「これからも受け継いでほしいという思いを込めた」とワカメ養殖の継続を願い、清水館長と川口塾長に手渡した。

 同塾のワカメは1週間ほど後に出荷される予定。漁師による収穫はすでに始まっており、4月中旬まで続く。